今回はいつもと思考を変えて、関西を代表する電気街である日本橋を書いていきたいと思います。関西に住んでいる人でも日本橋に行った事ある人は意外と少ないと思います。日本橋に行った事が無い人も参考にしてみてください。
今回の記事を書こうと思ったのは「そういえば最近日本橋に行ってないなー」と、ふと思ったのがきっかけです。近年のIT化に伴い、直接店まで出向かなくてもネット上であらゆる物が揃えることが出来ますし、地域による値段差もかなり小さくなってきています。ですので店で買うとしても、わざわざ日本橋に出向かなくても地元の電気屋で十分ですし、万が一の際のサポートなども近いほうが断然安心です。
と、こんな一般論よりももっと気にしている事がありました。それは日本橋の衰退です。大手家電店にお客さんを取られてしまい、日本橋で昔からの店が軒並み閉鎖しているとの記事を新聞で読んだ覚えがあります。これは実際に日本橋に行き、私の目で確かめないといけません。どうせなら記事にしてしまおうという事で、今に至ります。
一人で行くのは寂しいので、共に日本橋に出撃する同士を探しました。ここで一つ問題が発生。パソコンに関することなら気兼ね無く話せて、電気屋なら2・3時間程度は軽く滞在できる友人が、時間が空いてないので日本橋に行けないとの事。
もう一人の誘えそうな友人はいるのですが、彼はパソコンには全く興味が無く、パソコンを触っているだけで「おい、オタク」と呼んでくるぐらいパソコンに偏見を持っています。
しかし逆に考えてみたら、こういう人間を日本橋に連れて行ったほうが面白そうなので、お誘いの電話をしてみるとOKをもらえました。すぐに彼と合流して日本橋に向かいました。
日本橋はご存知のとおり大阪にあり、車で行くと渋滞に巻き込まれたり駐車料金が高かったりします。なのでいつもは電車で行っているのですが、今回は車で行ってみました。祝日の夕方4時ごろに出発したのですが、思ったより道路空いていてホッとしました。
結果から言いますと、日本橋に行くのなら時間を気にせずに徘徊できる電車をお勧めします。大体のパーキングが50分400・500円ぐらいの値段を取るので、半日もいると結構な額になってしまいます。そうなると駐車料金が気になってしまい、オチオチ買い物も出来ません。
ただ「これが欲しい」と決めておりチョコッとしか駐車しないのなら車もありかなーと思っていますし、私のような電車嫌いな人間なら高い駐車料金を払う価値があるでしょう。
話を戻して家から出発して1時間と半分、日本橋が近づいてきたのですが、それに伴い何故か友人(以下F)のテンションが妙に上がってくるではありませんか。その理由も薄々分かります。
彼とは長い付き合いなのですが、その長い付き合いの中で一緒に秋葉原に行った事があります。行ったと言っても、その時は車で秋葉原の街中を通過しただけなのですが、とあるビルにあった垂れ幕を見てからFの中でパソコンに対する偏見ができたのだと推測されます。その垂れ幕とは・・・・
美少女フィギアあります。
この程度なら「ふーん、フィギアか・・・・」ぐらいで済むのですが、一般の人からしたら大事件のようです。それをFにいうと「その考え方がオタクだ」と言われてしまいました。なるほど、確かに美少女という単語は、普通に生きている限りまず使う事がありません。
さらに日本橋が近づくにつれて、歩道を歩いている人を見ては片っ端から「あいつはオタクだ」とか言い出す始末。彼もIT化に伴いパソコンに触れる機会が増えパソコン=オタクという図式は崩れてきましたが、フィギア・エロゲ・日本橋=オタクという図式は残っているようです。
そんなこんなで日本橋に付き、パッと目に付いた駐車場に車を止めました。するとちょっとした奇跡が起きたではありませんか。というのも私が今回日本橋に来たのには目的があったのです。それはとあるゲームのフィギアなのですが、地元では売ってなくて(そもそもフィギア屋というのが存在しない)通販もやってなくて、オークションでは必要以上に高い値段で売られていて「これは販売元のコトブキヤ日本橋支店にいくしかないな。」とずーっと思っておりました。つまり今回日本橋に来たのはフィギアが目的と言っても過言ではありません。
下調べもせずに来たので、店を発見するまでは家に帰らんという決意さえ固めていたのですが、駐車場から出て10歩ほど歩いただけで発見してしまったのです。 さっそく中に入り目的のフィギアを買います。
と、普通ならこれでOKなのですが今回は反パソコン派のFがいます。どうなるのかなー?と思っていたら、特に拒否反応を示すことなく一緒に店に入りました。んっ、これは意外と食わず嫌いなのでは?
日本橋に来て10分ほどで目的を達成してしまったので、ブラブラと日本橋を探索していました。このパーツがこの値段で売っていたという数値的なものは分かりませんが、売り方はあまり変わってないなーと思いました。店先に安いマウスやCDRなどを置いて、中に入ると所狭しとパソコンや周辺機器が置いてある売り方です。そして値段の方ですが、特に安いとは思いませんでした。ネット通販とか価格.comで大体の相場とかが分かるせいでしょう。
一番感じたのは、コアな電気屋が減っているなと思いました。その代わりに同人誌やフィギアといった店がよく目に付きます。俗にいうマニアックな店ですが、案の定Fは思いっきり店の存在を否定していました。そして店の中に入るなり「臭い」と言っているではありませんか。確かに何ともいえない香りがする店もありますが、それはあえて黙っておくのが日本橋・鉄の掟?のはず。
結論からいうと日本橋は電気街では無くなり、マニアックな街になりつつあります。
ブラブラ歩いていると空も暗くなりお腹が減ってきたので、ご飯を食べることにしました。パッと目に付いた吉野家に入ることにしたのですが、ここでも事件が発生しました。
まず店のテーブルが汚かったです。汚れているというよりも、ご飯粒や紅生姜が大量にテーブルに落ちていたのです。その日だけ汚れていたのかもしれませんが、Fが日本橋を嫌いになる要因の一つになってしまいました。意外とこういう所で一般の方の日本橋離れが起きているのかもしれません。
ご飯を食べた後は、まだ行ってない店をブラブラ徘徊したのですが、最初に行った店でCDR10枚パックを30個ぐらい大量に買っているジェントルなサラリーマンを発見しました。たしかソフマップだったのですが、店員さんも慣れたもので普通にレジをしているではないですか。さすが日本橋。まあ仕事で使うのでしょうが、場所が場所だけにいらぬ想像を膨らませてしまいます。
そこは雑誌・ゲーム・フィギアなど取り揃えている店だったので、何かがありそうな気配がして中に入ってみました。
ブラーっとうろついていたら、物凄い注意書きを発見してしまいました。PCエロゲーコーナーで、エロゲーのデモを流しているテレビに「お手を触れないで下さい」と書いてあるではありませんか。この注意書きから色々と想像出来て面白かったです。 この注意書きを見てFは「うーん、日本の黒い部分を見てしまった気がする。」とぼやいておりました。
エロゲーコーナーを回った時に、Fがどういう反応を示すかなと想像していたのですが、まったく普通でした。普通すぎて逆に面白くないくらいです。むしろ私に「おまえこういうゲーム好きやろ。」と進めてくる始末。
しかしエロゲーコーナーに、凄い数のゲームが置いてありました。こんなに出してどうするの?と思ったぐらいです。近日販売するゲームの予約コーナーにも所狭しと予約カードが置いてあり、エロゲー市場の凄さを見せ付けられました。
地元で同人誌を取り扱っている店があれば問題になりそうですが、ここ日本橋なら何の違和感もありません。そういう意味では日本橋は凄いです。「とらのあな」という同人誌を取り扱っている店に突撃したのですが、色々な本が置いてありちょっとしたカルチャーショックを受けました。Fは自分の好きなアニメ(ガンダムだと思います)の同人誌を見ていたのですが、男二人が書かれている表紙を見て「これ、ホモやん。絶対ホモやん。」と嘆いていました。
ちなみにここで私が買ったフィギアを350円で発見しました。私が買ったときは500円だっただけにショックを隠し切れません。日本橋ではこういう場面によく遭遇しますが、パッと諦めるのが一番だと最近気が付きました。
とらのあな以外でも同人誌を取り扱っている店は多く、エロゲーには及ばないと思いますが一つの市場を形成していました。
Fに今回日本橋について聞いてみました。3時間ほどしかいませんでしたが、それでも何かを感じ取っているようです。
これを読んだ方は、それぞれ思う事があると思いますがこれが世間一般から見た日本橋のようです。
昔に比べると、寂れている印象を強く感じます。何より電気屋の数が減り、フィギアや同人誌などを取り扱う店が増えたように感じました。
パソコンパーツを買うとなると日本橋に行くのが普通だったのですが、今ではネットで安く手に入ります。フィギアや同人誌を買おうとしている人には日本橋が魅力的だと思いますが、それすらもネットで買うことが出来ます。
無論ウィンドウショッピングという言葉があり、何でもかんでもネットで買うわけではありません。私も大きな電気屋を2・3軒ブラブラする事もありますが、狭くて独特の雰囲気がある日本橋をブラブラするのは正直苦痛に感じる事があります。特に狭い道だけはどうしても慣れることが出来ませんでした。
正直な所、コアなユーザー以外は日本橋に行こうとは思わないと思います。Fに「また行こうか?」と誘ってみたところ、「いや俺はもういいわ」とキッパリと断られてしまいました。